14歳のお誕生日でした
- bongout7
- 2024年9月9日
- 読了時間: 4分
9月8日、当店はおかげさまで14周年を迎えることができました。
どうもありがとうございます。
お客様をはじめとし関係各位皆々様に盛大な拍手をお贈りさせていただきたいと思います。
わたしには一対しか手が無いんですけども、心の中では満席の東京国際フォーラムホールAでスタンディングオベーション!鳴りやまない拍手と歓声!と同程度の祝福と感謝がお客様ひとりひとりに注がれているイメージです。(なんか新興宗教ぽくなっちゃったけどそういうのではないです、、)
お仕事と捉えるとよく続いたなーがんばったなーと思うところですが(10年目くらいまではこうだった)、
心臓が動いて血が巡り日が昇って日が沈むサイクルと共に寝て起きて食べての延長線上にパンを作って売ることも入ってくるような感覚が年々強くなっているので、成し遂げるとか評価を得るとかもはやそういうものでもなく(最初からそういう野心的なのあまりないんだけど)、生活してたら14年経っていたというのが今の認識です。
とはいえ商売なので買っていただけず売れ残ってばかりだと「生活の延長ですとか何腑抜けたことぬかしとんじゃこのドアホが商売なめとんのかワレ」などと私の中の大阪商人にどつきまわされるし、日本社会の経済状況が悪化の一途を驀進中のようですし、保有資産も頼れる後ろ盾的な太い財源など皆無ですし、認識の大きな偏りは適宜修正しつつバランスとって真っ当においしいパンを焼き続けることを第一に15年目もやってまいります。
どうか引き続きご愛顧いただけますよう、心よりお願い申し上げます。
ショップカードも改変いたしました。

相変わらず最低限の基本情報しか載っていないのですが、このホームページのQRコードを添付するというちょっとした時代の変化の影響がございます(遅い)。
雑記
この14年間は物理的な環境変化(デジタル関連)は明白に大きくありました。
うちではキャッシュレス決済の拡大が一番大きな変化。
大規模な自然災害や疫病の大流行などの影響で価値観や倫理観といった内心の変化も大きく揺れ動いたのではないかと感じます。
それによって20代の頃より生きやすい社会になったなと感じることもあるし、付いていけず気後れしてしまうと感じることもある。
映画化されると聞いて、内容をすっかり忘れていたのでこちらを読み返しておりました。

カズオ イシグロのデビュー作。
1980年ごろイギリスに移住した日本人女性が戦後に暮らしていた長崎での日々を回想するお話。
戦争、住む土地(国)の環境、娘世代から親世代の時間の流れによって、変容する価値観に心が揺れ動く人々が描かれ、 価値の転換期の生き方ついて考えさせられます。
もうそろそろ終わりに近づいているNHK朝ドラ「虎に翼」も戦前から戦後にかけて現代に繋がる価値観の変容とそれによりあぶり出される社会構造の問題を描いていて、人々の心が複雑に揺れ動く様は「遠い山なみの光」と通じるものがあります。
1990年代2000年代のわたしが思春期から30代になる手前までは、自分と親世代の価値観は大いに違うとは思っていたけど、そこから先はおよそこのまま続いていくように感じていたし、そこまで大きく変わる事って想像していなくて。
世界はよくなり続けると思っていたし今以上に自分の事しか見えてない子供だったし。
十年一昔とか、諸行無常が辞書的な言葉の意味の枠を超え、実感を伴って骨身にしみるような理解ができたのがここ最近の話。
これから先も短いスパンで価値観は変容し続けるのだ。
これからも価値観の転換期は何度もやってくるのだ。
と知った時にわたしが50代60代と歳を重ねることができたとして、その都度変容に対してどういう態度を選ぶ人間でありたいのかということを物語を読むことで見つけていきたいと思うのでした。
でも味における価値観はあまりブレたくないなあ。
突然映えとか意識しだしたもりもりのパンばかりになったらでっかい舌打ちでもしてください。
映えは価値観じゃなくて流行?
〆に太陽の勢いが少しそがれた晩夏の午後に気持ち良いこちらの音楽をどうぞ。
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